アトピーについて
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。肘の内側、膝の裏、足首の前、首のまわり(9歳以下は頬を含む)に出やすいです。皮膚の“バリア機能”(外からの刺激や乾燥から保護する機能)が低下していることが分かっています。そのため抗原や刺激が入りやすくなっており、これらが免疫細胞と結びつき、アレルギー性の炎症を引き起こします。また、かゆみを感じる神経過敏なためかゆみを感じやすい状態となっており、掻くことによりさらにバリア機能が低下するという悪循環に陥っています。
ステロイドや免疫抑制剤の外用が基本です。アトピーの内服ステロイドの治療は当院では行っておりません。免疫の治療、分子標的薬が必要な場合は皮膚科の専門の先生にご相談させていただきます。
漢方治療についてはあくまでも症状の緩和の補助であり、外用療法をしっかりやったうえでおこないます。長期的には体質改善やアトピーになりにくい体や皮膚をつくっていくのが目標ですが、まずは痒みの症状をとることや皮膚の赤身や色素沈着、潤いを与える治療や疲れをとること、便秘を解消することでアトピーの症状を改善いたします。